35歳元消防士が開発エンジニアに転職した話
「35歳で未経験からエンジニアになれるの?」
「家族がいるのに転職なんてリスクが大きすぎる…」
「安定した公務員を辞めるなんてもったいない」
この記事を読んでいるあなたは、こんな迷いを抱えているのではないでしょうか。
結論です。35歳・元消防士・子持ち・IT未経験でも、開発エンジニアへの転職はできます。
この記事では、転職に踏み切った経緯から、準備・活動・転職後の変化まで、体験をそのまま書きます。
35歳・消防士・家族持ち。転職に踏み切った本当の理由

消防士という仕事のリスクと向き合った
消防士は、他の職種と比べて「死ぬリスク」が明確に存在する仕事です。火災現場、救助活動、そして大規模災害への派遣。 それが仕事である以上、リスクは常に隣り合わせです。
東日本大震災や西日本豪雨災害などの大規模災害への派遣経験もあります。 何日も家に帰れない日が続きました。
独身の頃はそれでよかったです。
しかし、家族ができることで考え方が変わりました。
「人を守るために消防士になったのに、その自分が家族のそばにいられない」
大規模災害が発生すれば、休みの日でも家族を置いて仕事に行かなければなりません。それが消防士という職業の現実です。「家族を最優先に守りたい」という気持ちが強くなるほど、このジレンマは大きくなっていきました。
なぜITエンジニアを選んだか
「人の役に立ちたい」という軸は、消防士を選んだときから変わっていません。
ただ、ITエンジニアという職種を調べるほど、スケールが違うと感じるようになりました。
消防士として救える人数には物理的な限界があります。でも自分が作ったサービスやプロダクトは、使う人が増えるほど多くの人の課題を解決できる。その可能性に純粋に惹かれました。
加えて、現実的な理由もあります。
- IT業界は成長産業で需要が安定している
- リモートワークなど、働き方の選択肢が広がる
- 実力に比例した収入を得られる可能性がある
「やりたいことがある人が向く仕事」というイメージがありますが、私の場合は「人の役に立ちたい」という軸とたまたま一致した。それが答えです。
家族への説明は「プレゼン」で乗り切った
家族持ちの転職で一番ハードルが高いのは、ここかもしれません。
子どもが生まれたばかりのタイミングでした。普通に話すだけでは説得力がないと思い、家族向けにプレゼン資料を作りました。
資料に盛り込んだのはこういった内容です。
- なぜ転職をしたいのか
- 転職後の想定年収(下がることも含めて正直に)
- ITエンジニアという職種の概要・将来性
- 転職後の働き方(リモートワークの可能性など)
- 我が家の資産・経済状況(私が家計管理をしていたため赤裸々に)
説得しようとしたわけではありません。状況を全部共有して、一緒に判断するという向き合い方です。その結果、「応援するから頑張ってね」という嬉しい言葉をもらいました。
家族の理解が得られない状態での転職活動は、とても辛いと思います。 家族みんなで、明るい未来を具体的にイメージしながら同じ方向を向いて進むために、時間をかけて話し合いをすることが大切です。
未経験でどうやってエンジニアを目指したか
まずProgate(無料)で適性チェック
最初から有料のスクールに飛び込むのはリスクがある。そう思い、まず無料のプログラミング学習サイト「Progate」で試してみました。
やってみて気づいたのは、自分の書いたコードが思い通りに動いたときの感動です。
「これは面白い」と素直に思えました。この感覚があったので、本格的に学ぶ決断ができました。逆に言えば、この感覚がなかったら向いていないかもしれない。
まず気軽に無料で試し、面白いと感じるかどうかを判断することをおすすめします。
オンラインスクール「デイトラ」へ
Progateで手応えを感じてから、オンラインプログラミングスクール「デイトラ」に入りました。 数あるスクールの中でなぜ「デイトラ」を選んだのか。
- 非常に安価
- 「マインクラフト」というゲームを使って遊び感覚で学べる
など、私にはピッタリであったためです。 詳しいカリキュラムや受講した感想は別の記事で書く予定です。ここでは「入って本当によかった」とだけ書いておきます。
ポートフォリオを2つ作成
デイトラ卒業後、ポートフォリオを2つ作りました。
- デイトラの卒業課題として制作したもの
- 自分自身の課題を解決するためのWebアプリ
2つ目は「実際に自分が使いたいと思えるもの」を作りました。面接でも「なぜ作ったか」を具体的に話せるため、面接官の反応が変わりました。
Java Silver取得(卒業後1ヶ月)
「プログラミングができます」「スクールを卒業しました!」という主張だけでは書類選考が弱いと感じます。 20代ならともかく、私は30代中盤。 客観的な証拠として、Java Silver(Oracle認定資格)を取得しました。
取得には約1ヶ月かかりました。勉強方法や試験の詳細は別記事で書く予定です。
取得してよかった理由は、書類選考の通過率が変わったことです。「未経験ですがJava Silverを持っています」という一文があるだけで、見てもらえる企業が増えました。
「エンジニアに資格は必要ない」という意見も多いですが、私はそうは思いません。 試験学習のみに時間を浪費して、結果何も得られていないというなら話は変わりますが、転職のための一つの武器としては大いにアリだと感じました。
転職活動の実際:60社応募・4社内定

エージェントには「絶対無理」と言われ続けた
転職活動では、転職エージェントと転職サイトを両方使いました。
ただし、正直に書きます。エージェントには「35歳・未経験の開発エンジニアは絶対無理」と言われることが多かったです。
絶望したこともあります。でも、エージェントの言葉が全てではありません。エージェントには「その会社に人を入れることで収益を得る」という商業的な事情もあります。
未経験者を開発ポジションに紹介するよりも、入社しやすい他の案件を紹介する方がエージェント側にとって都合がいい場合もあります。
エージェントは「職務経歴書の添削」に使い倒した
エージェントに言われるがまま動くのではなく、使える部分だけ使うという発想に切り替えました。
特に活用したのは職務経歴書の添削です。消防士としての経験を「ITエンジニアとして活かせる強み」として言語化する作業は、エージェントのフィードバックが本当に役立ちました。
求人への応募は転職サイトをメインにしました。
結果:60社応募・4社内定・全部開発エンジニア
最終的な結果です。
- 応募数:60社
- 内定数:4社
- 内定した職種:全て開発エンジニア
「35歳未経験の開発エンジニアは無理」と言われ続けた結果がこれです。エージェントの言葉が全てではないことは、数字が証明しています。
転職してみて変わったこと
変わったこと①:仕事の性質
消防の仕事は「伝統を重んじ、制度に沿って動く」性質が強い。エンジニアの仕事は「問題を特定して解決する」性質が強い。この違いは思った以上に大きかったです。
また、エンジニアとして働いて気づいたのは、「動くコードを書けばいい」わけではないということです。
誰が読んでも分かりやすく、保守しやすい整理されたコードを書く。AIの普及で技術は加速度的に進化している。その流れについていきながら、基礎という土台も固める。「エンジニアは一生勉強」とよく言われますが、実際に働いてみてその意味がよくわかりました。
変わったこと②:年収
大幅に下がりました。これは事実として書いておきます。
ただ、長期的な視点で考えると意味合いが違います。公務員の給与は年功序列で安定しているが上限が見えている。エンジニアは実力次第で公務員時代を大きく上回る可能性があります。今は投資期間だと思っています。
変わったこと③:マインド
転職を通じて気づいたのは、「自分の人生の責任者は自分だ」 という当たり前のことでした。
消防士時代は、組織の判断に従って動くことが正しいとされていました。それ自体は間違いではありません。ただ、キャリアも同じように「なんとなく続ける」という選択をしていた気がします。
今回、自分で情報を集め、家族と話し合い、リスクを取って行動した。その経験が、仕事への向き合い方も変えました。「与えられた仕事をこなす」から「自分で考えて動く」へ。
この変化が、今の人生や仕事を楽しいと感じる一番の理由かもしれません。
まとめ
35歳・元消防士・子持ち・IT未経験でも、開発エンジニアへの転職はできます。
大事だったのは以下の3点です。
- Progateでエンジニア適性を確認してから動く(向いているかどうかを先に試す)
- 家族で同じ方向を向く
- やると決めたら全力で行動する
「35歳だから無理」という声は確かにあります。でも自分の思いを貫き行動し続けた結果、それを覆すことができました。
人生はたった一度きり。やった後悔より、やらなかった後悔の方が圧倒的に多いです。
少しでも挑戦したいと思うのならば、まずは情報収集から始めてみてください。
転職はリスクがあっても、転職活動はノーリスクです。
転職エージェントや転職サイトへの登録は無料です。話を聞くだけでも、自分の市場価値や選択肢が見えてきます。
この記事が、一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しいです。
転職を考え始めたら、まず転職エージェント・転職サイト登録から。 登録・相談は無料です。情報収集だけでもOK。
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